相手の意見を尊重しつつ、自分の意見を伝え、仕事を進めるためには?
自分と相手の意見が異なることや、相手の要求を受け入れられないことは、ビジネス場面のみならす、プライベートにおいてもよくあることです。
特にビジネス場面においては、仕事を進めるために異なる相手の意見も尊重しつつ、自分の意見を伝えられること、建設的な議論ができることが重要です。
目次
1.まずは相手に理解を示す
▲相手の意見の背景に耳を傾ける
価値観も多様化する昨今、相手の意見に同意できない場面があってもいいのですが、建設的な議論をするにはまずは理解を示すことです。
自分の意見、考えと違うことを言われ、つい「そうは言っても」「おっしゃることはわかりますが」「でも」「しかし」「ですが…」と相手の意見をはじき返す言葉を言ってはいないでしょうか。
そうなると、相手は受けとめてもらえたと感じられないでしょう。
同意できない意見に対し、「○さんは、〜のようにお考えなのですね」「○さんは〜してほしということですね」と理解を示すことから対話を始めてみませんか。
理解を示した上で、「どうしてそのように考えたのかをお聴きしてもいいでしょうか。」と質問し、相手の意見の背景に耳を傾けたり、「わたしは〜と考えています。いかがでしょうか」と自分の意見を伝えるということです。
2.相手と対等に向き合っているか意識する
▲立場やキャリアの違いはあれど、相手と対等に向き合うことを意識
また、自分の意見を伝えるときは心の中で対等に向き合うことができているかを振り返りましょう。組織では役職の違い、立場やキャリアの違い、スキルの有無など、上下関係が明確になっている分、対等に向き合うことを意識することが求められます。
心の中で、
「わたしのような立場(キャリア)でこんなことを言ってもいいのだろうか」
と必要以上に遜っているがゆえに、つい相手のご機嫌を伺うようなまわりくどい言い方をしてしまい、率直に言えなかった。
「わたしよりも経験がないのに、なんて見当違いのことを言っているんだろう」
「わたしの言っていることが絶対に正しいのに!」
というように、言葉にはしないけれど心の中で見下し、ねじ伏せるような言い方をしてしまった、論破してしまった、というケースもあります。
3.自分の伝えたいことを書き出してみる
▲伝えたいことを明確にするために書き出しながら整理
このようなケースにならないよう、相手の話にも耳を傾けつつ、わかってもらおう、話し合おうという姿勢で向き合ってみませんか。
その上で、自分が伝えたいことのゴールをブラさず、「わたしは〜に考えています。なぜならば…」
と、意見や考えを裏付ける理由や根拠とともに伝えましょう。
特に大事なことを伝える際は、自分の伝えたいことをより明確にするために、
・相手に伝えたいことは何か
・どこまでのことをわかってほしいのか
・(内容によっては)何のために〜してほしいのか
を書き出しながら整理するということもおすすめです。
4.最後に
▲誰でも安心して発言できる環境
ここ数年、心理的安全性という言葉を耳にすることも多くなりましたが、組織の中で自分の考えや気持ちを、誰に対しても安心して発言できる状態のことです。
心理的安全性は、皆が意見を同じくすることではなく、たとえお互いに意見や価値観が違っていても、相互尊重・相互信頼をもとに建設的な議論ができることを目指します。
心理的安全性を実現させるためにも、相手の意見を尊重しつつ、自分の意見を伝えられることを意識して取り組んでみませんか。
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この記事を書いた人(記事執筆者)
戸田 久実(とだ くみ)
一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会 代表理事
アンガーマネジメントコンサルタント
大学卒業後、株式会社服部セイコー(現セイコーグループ株式会社)にて営業、音楽系企業にて社長秘書として勤務。研修講師、コンサルタントとして民間企業、官公庁の研修、講演の仕事を歴任。講師歴は32年。登壇数は4,500を超え、指導人数は22万人に及ぶ。
「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「インストラクター育成」などをテーマに対象は新入社員から管理職まで幅広い。
パワハラ防止のために適切な指導、叱り方、そして1on1においての効果的なフィードバックができるようになるため、カスハラ対策につながるクレーム対応や心理的安全性実現においても活用したいと、多岐にわたる要望やご相談を受け対応している。
著書は中国、韓国、タイ、台湾でも翻訳出版され、累計25万部を超える。
相手の意見を尊重しつつ、自分の意見を伝え、仕事を進めるためには?
自分と相手の意見が異なることや、相手の要求を受け入れられないことは、ビジネス場面のみならす、プライベートにおいてもよくあることです。
特にビジネス場面においては、仕事を進めるために異なる相手の意見も尊重しつつ、自分の意見を伝えられること、建設的な議論ができることが重要です。