自分がカスハラをしないように気を付けることとは
この記事では、カスタマーハラスメント(カスハラ)とは何か、自分がカスハラしないようにするためにはどうしたらよいかを理解することができます。
目次
この時期は夏の休暇で移動する方も多いことと思います。
楽しみにしている休暇時の移動で電車や航空機の遅延、欠航や、カウンター・窓口の混雑など、予期せぬ待ち時間やトラブルでイライラしクレームを言っている人、かなり激昂している人の姿を見かけることがあります。
クレームを言うこと自体は悪いことではありません。
ただ怒りに振り回され、過度な要求や暴言を言い放ち、カスタマーハラスメントと言われないように気をつけたいものです。
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客からのクレームのうち、労働者の就業環境が害されるもの、たとえば暴行、傷害、脅迫、中傷、土下座の強要、不当な金銭の要求、執拗な行動、性的な言動…などがあてはまります。
(あかるい職場応援団 https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/customer_hara_index )
昨今は企業・組織がカスハラに対しての基本方針も策定しはじめました。
休暇での移動手段として利用するであろう、航空会社、鉄道会社はいち早く基本方針をリリースしています。
カスハラと判断した場合、対応を断る、悪質と判断した場合は警察や弁護士と連携し、法的措置をとるとしています。
カスハラと判断され、そのような措置をとられるような事態になっては、せっかくの休暇も台無しになってしまいます。
交通機関の遅延、運休、欠航、またはそれらに対しての案内不足等で怒りを感じることもあるでしょうが、その時に適切な行動を選べるようになりませんか。
以前、交通機関で電車がストップし、お詫びをする駅職員に対して
「お詫びすることしかできないのかよ、いい加減にしろ、バカじゃないのか!」
と執拗に怒りをぶつけ、人格否定的なことまで言う人を見たことがあります。
ここまで言わずとも、怒りを感情的にぶつけても現状は変わりません。また、職員や周囲からは、ただ怒りをぶつけている人と認識され、最悪はカスハラと判断されてしまいます。
怒りは自分の理想、願望、期待を象徴する言葉「〜あるべき」「〜すべき」がその通りにならない時に生じる感情です。
たとえば「予定通りに電車(飛行機)は運行すべき」「職員は適切な案内をすべき」「窓口(カウンター)は待たせるべきではない」などの「べき」がその通りにならず怒りを感じること自体はいいのですが、職員に言いたいことがあると判断したならば、次のように伝えてみませんか。
まずは現状を伝え、どうしてほしいのか、具体的なリクエスト(要望)を伝えるということです。
「この窓口で○分ほど待っている。○分に出発する便に乗らなくてはならないので、あとどのくらい待てばいいのか現状を教えてほしい」
「欠航(運休)ならば、振替手段を教えてほしい」
というように、どうしてほしいのかが相手に伝わるように要望を伝えるということです。
怒りをぶつけても、イライラし続けても現状は変わりません。振替手段の検索、スマホ等で好きな動画を見る、お茶を飲むなど、今できることに意識を向け、有効な時間の過ごし方ができるようになりましょう。
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この記事を書いた人(記事執筆者)
戸田 久実(とだ くみ)
一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会 代表理事
アンガーマネジメントコンサルタント
大学卒業後、株式会社服部セイコー(現セイコーグループ株式会社)にて営業、音楽系企業にて社長秘書として勤務。研修講師、コンサルタントとして民間企業、官公庁の研修、講演の仕事を歴任。講師歴は32年。登壇数は4,500を超え、指導人数は22万人に及ぶ。
「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「インストラクター育成」などをテーマに対象は新入社員から管理職まで幅広い。
パワハラ防止のために適切な指導、叱り方、そして1on1においての効果的なフィードバックができるようになるため、カスハラ対策につながるクレーム対応や心理的安全性実現においても活用したいと、多岐にわたる要望やご相談を受け対応している。
著書は中国、韓国、タイ、台湾でも翻訳出版され、累計25万部を超える。
自分がカスハラをしないように気を付けることとは
自分がカスハラをしないように気を付けることとは?
この記事では、カスタマーハラスメント(カスハラ)とは何か、自分がカスハラしないようにするためにはどうしたらよいかを理解することができます。