できる人は叱り方が違う 部下をやる気にさせる叱り方とは
あなたは上手に叱ることができますか?
最近は、叱ったり、叱られたりすることが減っている世の中になっている気がします。叱ることは決して悪いことではありません。部下の成長のためには叱る必要もあります。
そうは言っても、どうやって叱ったら良いのかわからない。そんなあなたに今回は「部下をやる気にさせる叱り方」をお届けします。
目次
1.ゆるすぎる職場は若手社員が辞める一因になりえる
▲成長が見込めない職場は若手社員が辞める一因になる
2020年にパワハラ防止法が施行され、価値観も多様化する昨今、「部下や後輩に対して上手く叱れない、どう叱ったらいいのだろう」「叱ったらパワハラだと言われるのではないか、辞めたら困ると思い叱れない」という相談を受けることが多くなりました。
さらには、「叱らずにいたら、20代前半の部下から“この職場では成長する機会がないので退職する“と言われ、大いに戸惑った」という声もあります。
若手社員の退職理由には、叱られることもないゆるい職場で成長が見込めないからという理由もあるのです。
ではどう叱ったらいいのかについてですが、まずは『何について叱っているのか、どうしてほしいのか、それはなぜなのか』が明確であることです。
2.叱り方のコツ①:論点がブレないこと
▲アドバイスは論点を絞って短く
・「何に」ついて叱っているのか、論点がブレないこと
つい言い始めるとあれこれ盛り込む人がいます。そうなると色々言われたという記憶しか相手には残らないので、「一時に一事」論点を絞りましょう。
良かれと思ってアドバイスを多々する人もいますが、長いアドバイスは説教のように思われる可能性大です。
3.叱り方のコツ②:相手と共通認識を持つ
▲具体的な表現で相手と共通認識を持つ
・「どうしてほしいのか」が具体的で相手と共通認識であること
上司や先輩から叱られたとき、ダメだということは理解したけれど、今後はどうすればいいのかがわからず困ったという相談が若手社員を対象とした研修にて多数ありました。
伝える際は、「ちゃんと」「しっかり」「主体的に」という曖昧な表現を使わず、「今後はこうすればいいのだ」と相手が理解し、望ましい行動をしやすい表現を心がけましょう。
「ちゃんと期限は守ってね。守れないのであれば前もって報告して」と伝えた場合、「ちゃんと」「前もって」の認識が異なる可能性もあります。
例えば「約束の期限のオンタイムまでで構わないから、依頼した資料を提出してほしい。もし間に合わない場合は、せめて前日の就業時間内までには報告に来てほしい」というように、具体的な表現を心がけましょう。
4.𠮟り方のコツ③:目的を伝える
▲成長への期待も含めて伝える
・「なぜ・何のために」を伝える
昨今の若手の傾向として、「何のために」が腹落ちしないと自発的に行動しない人が多いと言われています。若手に限らず、そのような方は多いのではないでしょうか。
そんなこと「当たり前だから」「常識だから」と言われ、上から押し付けられたと感じたという若手もいます。
自身では当たり前のことでも経験値が異なればイメージが湧かない、理解しづらいこともあります。例えば「期限を過ぎてしまった場合、次の仕事を引き継ぐ人のスタートにも影響するから守ってほしい」というように「何のために」改善する必要があるのか、その意味を伝えましょう。
さらに、「改善することによって、今後このような仕事の機会につながるから」「今は実感できていないかもしれないけれど、この改善によってこのような力をつけることができるから」という成長への期待も含めて伝えるといいでしょう。
アンガーマネジメントの講座で、あなたの悩みは解決できるかもしれません。アンガーマネジメントを学ぶと何が変わるか、ご興味をお持ちの方はまずは無料オンライン説明会へご参加ください。
人気No.1講座!アンガーマネジメントをトータルで学べ、お仕事や私生活での悩みを解決。さらにご自身でアンガーマネジメント入門講座を開講できるスキルを学ぶことができます。
この記事を書いた人(記事執筆者)
戸田 久実(とだ くみ)
一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会 代表理事
アンガーマネジメントコンサルタント
大学卒業後、株式会社服部セイコー(現セイコーグループ株式会社)にて営業、音楽系企業にて社長秘書として勤務。研修講師、コンサルタントとして民間企業、官公庁の研修、講演の仕事を歴任。講師歴は32年。登壇数は4,500を超え、指導人数は22万人に及ぶ。
「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「インストラクター育成」などをテーマに対象は新入社員から管理職まで幅広い。
パワハラ防止のために適切な指導、叱り方、そして1on1においての効果的なフィードバックができるようになるため、カスハラ対策につながるクレーム対応や心理的安全性実現においても活用したいと、多岐にわたる要望やご相談を受け対応している。
著書は中国、韓国、タイ、台湾でも翻訳出版され、累計25万部を超える。
できる人は叱り方が違う
あなたは上手に叱ることができますか?
最近は、叱ったり、叱られたりすることが減っている世の中になっている気がします。叱ることは決して悪いことではありません。部下の成長のためには叱る必要もあります。
そうは言っても、どうやって叱ったら良いのかわからない。そんなあなたに今回は「部下をやる気にさせる叱り方」をお届けします。